小学校や児童養護施設など、学童期の子どもが業務の主対象である栄養士・管理栄養士さんのなかには、
「食育の推進活動はどう進めればいいんだろう」
「保護者からの子どもの栄養に関する相談にうまく答えられない」
などの悩みを抱えている人もいるかもしれません。
また、成長期にあたる子どもを対象とした専門知識や技能に自信がなかったり、学び直しをはかりたい栄養士・管理栄養士もいることでしょう。
そこでオススメなのが、学童期の子どもに必要な栄養素や食事について学べる「学童食アドバイザー」の資格です。
今回は「学童食アドバイザー」についてくわしく解説していきます。
目次
学童期の子どもの栄養に関する知識を学べる「学童食アドバイザー」
「学童食アドバイザー」は、小学生をはじめとする学童期の子どもの栄養状態や食事の改善や指導を行う専門家の認定資格。
資格の認定元は、「一般社団法人 母子栄養協会」です。
資格の取得に必要な「学童食アドバイザー養成講座」では、学童期の心身の知識や学校給食、スポーツと食育との関わり、献立作成といった知識を習得し、学童期の子どもの成長を支えます。
小学校で給食管理や食育を行う栄養教諭・栄養職員、小児科や学童施設、児童養護施設など、学童期の子どもの栄養指導や給食提供をする栄養士・管理栄養士にオススメの資格です。
保護者対応に悩む栄養士・管理栄養士にもピッタリ
小学校や病院の小児科など、学童期の子どもを相手に働く栄養士・管理栄養士は、保護者から子どもの好き嫌い、偏食、肥満ややせといった栄養状態に関する問題を相談される機会も多いことでしょう。
しかし、「なかなかうまく答えられない」といった悩みを抱える栄養士・管理栄養士も少なくありません。
また、食育に取り組む必要性や重要性について知識不足があり、いちから学びたいと考えている人もいれば、学童期の子どもの栄養指導に関する課題を解決したい人、勉強やスポーツに忙しい学童期の子どもの生活習慣をサポートしたい人もいるでしょう。
こうした悩みのある栄養士・管理栄養士は、学童食アドバイザーを取ることで、課題を解決できる可能性があります。
学童食アドバイザーには学童期の保護者とのコミュニケーション方法も習得できる科目があるため、保護者へのアドバイスに悩んでいる栄養士・管理栄養士は参考にできるでしょう。
ほかにも「食育基本法」の基礎や学校給食の役割やスポーツと栄養に関する知識、塾に通う小学生のお弁当の献立や夜食に関する知識など、学童期の子どもの栄養管理や指導に役立つ科目を一気に学べる点が特徴です。
学童食アドバイザー取得の流れ
学童食アドバイザーの資格を取得するには、1日あるいは半日×2日をかけて講座を受講し、自宅にて調理課題の制作と執筆試験を受験する必要があります。
合格を認定されれば、学童食アドバイザーとして活躍することができます。
カリキュラム
計5時間の講座を通して6つの科目を学ぶのが、学童食アドバイザーのカリキュラムの特徴です。
1.学童期の基礎知識(心と体の成長)
2.学校給食と食育指導
3.学童期にみられる食問題 (やせ、肥満、欠食 他)
(昼休憩 12:30-13:30)
4.スポーツと食育
5.献立作成のヒント
6.学童期の食事指導・アドバイス
教材
教材は3つ用意されており、合格すると認定バッヂ、ディプロマ(認定証)をもらえます。
教材はそれぞれ講座で使うテキスト、学童食のレシピブック、そして学童食の資料集の3種類です。資料集のみ合格後の付与となっています。
・学童食アドバイザー養成講座 オリジナルテキスト
・学童食レシピブック「子どもの身長ぐんぐんメソッド」主婦の友社
・学童食指導に使える資料「まるわかり学童食」(合格後)
費用
費用は、受講生全員がもらえるエプロンと合格後の認定バッヂ・ディプロマ込みで41,040円(税込)です。
試験費用、年会費、入会金はありません。
また、母子栄養協会では学童食アドバイザーのほかにも「母子栄養指導士」や「妊産婦食アドバイザー」といった資格を認定しており、これらのうちどれかを受講した経験のある人はリピーター受講費として、38,340円(税込)で受講可能です。
講座会場の情報
学童食アドバイザーの取得にあたっては、講座の受講が不可欠です。
講座は東京都、大阪、福岡の3箇所で開かれており、自分の居住地に一番近い会場を選んで参加することができます。
ただし、日程によって講座の会場が異なる場合もあるため、確認が必要です。
くわしい会場の情報はこちらから確認できます。
また、期間によってはWebで講座を受講することも可能ですが、人数限定かつ条件があります。
講座の日程に関しては月によって異なるため、下記の協会ホームページからご確認ください。
◆参考:母子栄養協会「講座カレンダー」
まとめ
学童食アドバイザーは、学童期の子どもたちの栄養や成長サポートに役立つ資格です。
なかなか食育に関する知識を学ぶ機会が見つけられなかったり、保護者とのコミュニケーションを改善したかったりと、さらなるスキルアップを望む栄養士・管理栄養士にはピッタリでしょう。
勉強にスポーツに忙しい学童期の子どもの成長を栄養の力で支えたい人は、ぜひチェックしてみてくださいね。
参考文献・サイト
栄養士の就職・転職なら「栄養士のお仕事」におまかせ!
栄養士/管理栄養士の転職をサポートする『栄養士のお仕事』にはさまざまな求人情報を掲載しています。
あなたにピッタリの求人や好条件の非公開求人などもあるので、気になる方は下の画像をクリック!