職務経歴作成のポイント|栄養士のお仕事

「職務経歴書」は、初めて転職する方には馴染みのない言葉かもしれませんが、今までの栄養士としての仕事の経験や、身につけたスキルをアピールすることのできる大切な書類です。今回は、栄養士として「職務履歴書」を作成する上でのコツをご紹介します!

職務経歴書ってそもそも何?

職務経歴書とは

職務経歴書とは、履歴書に書ききれないご自身の職歴、実務能力、資格、仕事に対する姿勢などを詳しく書いた書類のことです。

職務経歴書は、自分をアピールできる貴重なチャンス

「職歴は履歴書の職歴欄で十分」と考えておられる方もいらっしゃるかもしれません。しかし、職務経歴書は不可欠なものです。職務経験や仕事への信念などを職務経歴書でうまく伝えられれば、自分を更にアピールすることが可能です。履歴書の職歴欄の内容を具体的に盛り込んだ書類として重視する企業が増えているため、企業の必要提出書類に特に記載がなくても、既卒の方は履歴書とともに職務経歴書も合わせて準備しましょう。

おさえておこう!職務経歴書の基本

PCで作成、サイズはA4

手書きでも構いませんが、文字が読みにくい場合もあるので、PCで作成するのがオススメです。A4サイズで1~2枚程度の分量が丁度いいでしょう。

長文よりも箇条書き

前職の会社名を明記する、数字を用いて実績を説明するなど、具体的に書くことは大切です。しかし、長々と書くと採用担当者が読みづらくなってしまいます。箇条書きで端的に書くようにしましょう。

ココで差がつく!各項目の書き方

栄養士の職務経歴書サンプル

タイトル・基本項目

タイトル

はじめに「職務経歴書」という表題をいれます。フォントを大きめにする、太字にするなどの工夫をすると良いでしょう。

日付

提出する日付を記入します。郵送の場合は投函する日を記入しましょう。和暦か西暦かは書類全体で統一するように注意します。履歴書とも統一するとわかりやすいでしょう。

氏名

住所や電話番号より少し大きめのフォントを使うか、協調で目立たせると良いでしょう。ルビは必須ではありませんが難しい読み方の氏名の場合などにはふっておくと親切です。

住所

現住所を都道府県から省略せずに記入しましょう。マンション名なども省略せず、履歴書と同様に正確に入力しましょう。

電話番号

固定電話、携帯電話の番号をそれぞれ記載しますが、固定電話が無い場合には日中連絡の取れる携帯電話のみで構いません。

メールアドレス

履歴書に記載欄が無い場合は職務経歴書に必ず書き入れましょう。定期的にチェックを行うアドレスであること、ドメインなど拒否設定をしていないことを確認しましょう。

印鑑

押印は必須ではありませんが、氏名の横に押印すると、正式な文書に近い丁寧な書面になります。押印する場合はシャチハタ以外の印鑑を使いましょう。

略歴

「略歴」もしくは「職歴」とは、ご自身の今までの経歴を要約して記したものです。最終学歴から始まり、就職した会社名や、そこでどのような業務を担当していたかについて、文章形式で記載します。

分かりやすいように「私は」という語句や、「大体」や「大まかに」などといった曖昧な表現は省きましょう。また、施設名・法人名は略さず、正式名称を記入します。

(例)

〇〇大学栄養学部栄養学科を卒業後、医療法人○○病院へ管理栄養士として就職し、栄養指導や献立作成、調理業務を主に担当いたしました。病院直営の給食であったため、臨床栄養業務と給食業務の双方を学ぶことができました。また2ヶ月に1回開催していた生活習慣病教室では、200名ほどの患者様や一般のお客様へ向けてオリジナルで作成したリーフレットの配布や、パワーポイントを使用して講座を行うなどの業務を定期的に行いました。

職務経験

事業所名、所属期間、事業所情報、事業内容、主な担当業務、業務において力をいれてきたことを記入します。

「主な担当業務」は、仕事の種類ごとにまとめて「給食業務」や「臨床栄養業務」と分けて記載するのもよいでしょう。

「業務において力をいれてきたこと」では、特に力を入れてきたこと、表彰や実績などを積極的にアピールします。

例えば学会で研究内容を発表したことがあるなどの仕事で活かせそうなスキルや、何かコンテストで表彰されたことがあるといった実績などについてです。

例)「業務において力をいれてきたこと」

  • 給食管理では、常に利用者が「美味しい」と思ってもらえるような調理を努めた

  • 調理技術の向上のために、自主的に料理教室や大量調理のセミナーに通った

  • 他職種とも円滑に仕事ができるように、積極的にコミュニケーションを図った

  • 献立に飽きがこないように、調理師とともにメニュー開発を定期的に行った

得意分野・スキル

得意分野・スキル欄には、履歴書の免許・資格欄に記入しきれなかったものを記載します。糖尿病療養指導士や健康運動指導士といったより専門的な資格や、ワードやエクセルを使用したリーフレットの作成など仕事に活かせるスキルをお持ちの場合は記載しましょう。

自己PRについて

今までの仕事で培った技術を、いかに応募先へ活かすことができるかをアピールしましょう。業務内容でアピールできるものが特に思いつかない場合や未経験の方は、「仕事での信条・モットー」や「自分の長所を活かして仕事で心がけたいこと」、「やる気や熱意」などを書きます。

また栄養士は専門職であり、技術が必要であるものの、それぞれの職場で調理師、保育士、医療従事者などとチームワークが持てるかどうかも、採用する上で大切な要素になります。協調性があるか、素直さや柔軟性があるかなどを、学生時代の経験や社会経験と交えながらアピールできるといいですね。

例)前職で調理業務のみ行っていた場合

「仕事をする上で、広い視野を持って行動することを心がけていました。

前職の病院では、主に調理・洗浄・盛り付け・配膳の仕事に携わってまいりました。限られた時間の中で調理を完成させなければならない状況でも、最も大事なのは衛生面や美味しいと思ってもらえることです。

そのためには、作業を効率化して、衛生面や美味しさにさける時間を増やすことが大事だと考えました。大量調理に関してのセミナーにも積極的に参加したり、他の栄養士や調理師とともに話し合いを重ね、仕事の動線の効率化を進めました。

このように、与えられた業務範囲にとどまらず、広い視野を持って仕事に取り組みたいと思っております。

そこで、私が経験したことのない、農業体験など食育に力を入れておられる貴園で働き、新たな視野を得たいと考えております。」

応募先への挨拶文の記入

丁寧な印象でまとめられるように、人事担当者様へ最後まで目を通していただいたお礼を記載します。選考に対し「よろしくお願いいたします」という内容を末筆に記載しても良いでしょう。

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