履歴書作成のポイント|栄養士のお仕事

転職活動において、履歴書は第一印象を決める「顔」のようなもの。これは栄養士の転職活動においても同じです。人事採用者や直属となる上司に「この人とぜひ会ってみたい」と思われるような履歴書を作成できるかが分かれ道です。
基本的には一般の履歴書の書き方と同じですが、栄養士ならではのポイントも踏まえ、ご紹介していきたいと思います。

書く前に見ておこう!履歴書作成、6つの心構え

原則は手書きで書く

最近はパソコンで作成された履歴書も増えていますが、原則は熱意や人柄を読み取るきっかけとなる手書きで記入しましょう。その際は、黒インクのボールペンか万年筆を使用します。走り書きで書いた文字は先方にも伝わってしまうため、綺麗な文字よりも丁寧な文字で書くことがポイントです。

時間に余裕を持って取り組む

手書きで記入すると、書き直しなどで意外と時間がかかってしまうものです。また、時間がなくて急いで書くと、字から雑な印象が伝わってしまう可能性もあります。なるべく時間に余裕を持って、取り組むようにしましょう。

記入欄は全て記入する

履歴書の項目に空欄があると、書き忘れているのか記入する内容がないのか、判断しにくい場合があります。例えば「本人希望記入欄」に書くことがなければ、「特になし」と記入しておいた方が分かりやすいでしょう。ただ特技や趣味欄などの項目は「特になし」と記入することは好ましくありません。自分をアピールできるように、記入欄は最大限活用しましょう。

自由項目は自分のことばで書く

採用担当者に「この人と一緒に働きたい」と思わせるような志望動機や自己PRを書くためには、熱意の伝わる文面にしなければなりません。よくあるような定型文のみならず、自分なりに解釈して、自分のことばで文章を作ることができるといいですね。

修正はNG!間違えたら書き直す

履歴書では、修正液や二重線での訂正はNGです。そのため一度全て記入したものを下書きとして置いておいて、その下書きを見ながら清書を記入した方がよいかもしれません。下書き用の履歴書は自分用に保存できる利点もあります。書いている最中に間違えてしまったときは、新しい履歴書に書き直しましょう。

終わったら必ず見直す

記入が終わったら、誤字脱字がないか、学歴や職歴に間違いがないか、志望動機をきちんと伝えられているかを隅々までチェックします。書き終えてその場でチェックすることはもちろん、視点を変えるために、少し間を置いてからダブルチェックすることもおすすめです。

これで完璧!各項目の書き方

栄養士の履歴書サンプル

①日付

書いた日ではなく、志望先に郵送する日や提出する日を記入します。記入し忘れがないように注意しましょう。

②証明写真

3ヶ月以内に撮影した証明写真を使用しましょう。プリクラはNGです。服装はスーツでなくてもよいですが、濃い色のほうがコントラストがはっきりして、引き締まった印象を与えることができます。サイズはタテ3cm×ヨコ2.4cmまたはタテ4cm×横3cmが一般的。スピード写真でも問題ありませんが、写真館などでプロのカメラマンに撮ってもらうことをオススメします。

③氏名・ふりがな

戸籍に登録された正確な氏名を記入します。氏名欄の上に「ふりがな」と書かれていればひらがなで、「フリガナ」と書かれていればカタカナで氏名のふりがなをふりましょう。

④現住所・連絡先

都道府県からはじまり、アパート名や部屋番号まで略さず記入します。番地は「○丁目○番地○号」と表記しましょう。連絡先は、現住所と違う場合のみ記入します。電話番号は、携帯電話番号と自宅(あれば)の番号の両方を記入します。

⑤学歴・職歴

学歴は高校以降の入学・卒業を、職歴は現在までの入職・退職を洩らさず記入します。

中途採用では、学歴より職歴の方が重視される傾向にありますが、それは人事採用者が職歴をみて、どれくらいの実務経験があるかを判断する材料とするためです。

履歴書の職歴と、職務経歴書の書き分けはよく悩むポイントです。大きく分けると職務経歴書は具体的に詳しく業務内容を記載することに対して、履歴書の職歴はそれをまとめて簡潔に書いたものです。

ただ簡潔に書くといっても、「会社名」「部署名」「役職名」は正式名称をしっかりと記入します。例えば病院で就職していた場合は、法人名が例え長くても、法人名と病院名の両方を省略せず記入するようにしましょう。履歴書の職歴欄における業務内容は、職務履歴書に記入するため基本的に不要ですが、会社名や部署名だけでは伝わりにくいと感じる場合は、かっこ書きで記入します。

パート・アルバイトは、1年以上を目安とした長期間勤めており、志望先の業務に関連する場合であれば、アピールできるチャンスになります。

「子育て期間中に正社員としての期間が空いていたが、小学校の給食調理でパートを続けていた」などは、志望先によっては栄養士としての仕事にも活かせる可能性が高いため、記入することをおすすめします。

また学歴欄でも、卒業論文のテーマが志望先と繋がる場合は有効です。卒業してから年月があまり経っておられない方は、アピールのひとつとして考えましょう。

職理由は、「一身上の都合により退職」と簡潔に書き、詳細な理由は省略します。

⑥免許・資格

保有している資格・免許を取得時期の古い順番で記入します。管理栄養士は栄養士の免許を併せているため、一般的には栄養士は省略して、管理栄養士の免許のみを記入します。また現在、管理栄養士免許取得に向けて勉強中という方は、年月日のところを「現在」とし、免許・資格欄に「管理栄養士免許取得に向けて勉強中」という言葉を添え、チャレンジ段階であることをアピールしましょう。

栄養士免許以外では、「普通自動車運転免許」なども記入しましょう。訪問栄養士や企業の保健指導などを巡回する場合、運転免許資格の有無は重要です。

その他、自分の価値を高めるものや、志望先の仕事に関わる免許・資格を記入します。特に、糖尿病療養指導士や健康運動指導士などは強いアピールポイントになるので、保有している場合は必ず記載しましょう。英検では2級以上のものなどを記入し、あまり級が低いものは書かないようにします。

⑦趣味・特技

趣味・特技の欄は、積極的にご自身の人柄をアピールできる項目です。仕事とは直接関係のない項目になりますが、趣味・特技から連想されるアクティブな一面や集中力があることなど、ご自身の魅力が伝わるように心がけましょう。

また「読書」や「ランニング」など単語を羅列するのではなく、コメントを少し添えて具体的に説明できると一層イメージが膨らみ分かりやすくなります。

⑧志望動機

志望動機は書類選考において、合否を分ける最も重要な項目です。

「なぜ他のところではなく、ここに就職したいのか」「入職したらどのような仕事をしたいか」を前向きに記入しましょう。

そのためにまずは志望先をよく調べて、他と比べてどのようなところに力を入れているか、どのような人材を求めているかなどの特徴を把握する必要があります。自分のやりたい仕事内容と合致しているか、栄養士経験のみならず今までの仕事経験をどのように活かすことができるかを再確認する上でも事前の調査は大切です。「家から近かったので」などの理由は適さないため、控えましょう。

(例)

前職での病院栄養士としての経験を通して、一次予防の大切さや幼少期からの食育の重要性を学び、保育園で働きたいという想いが芽生えました。貴園の園内活動のみならず、様々な行事で農業や食育に力を入れておられるところに共感し、この度応募させていただきました。子どもたちに食べることの楽しさや、食事を通して健康な体を形成できることを伝えられる栄養士として、ぜひ貴園で働きたく思っております。

⑨その他特記事項

在職中の場合はいつから勤務できるか、電話対応可能時間などを記入します。

栄養士の仕事は、早番や遅番などのシフト勤務の場合があります。子育てや介護中のため、早番勤務は難しいなどのやむを得ない事情がある方は、事前に記入しておきましょう。

特に記載する事柄がない方は「特になし」と書いておけば問題ありません。

郵送する場合の封書の書き方

履歴書封筒の書き方

履歴書は、折ったり曲げたりせずに郵送します。

書類を封筒に入れる際は、上下・表裏・順番などに気をつけて入れましょう。ホチキスは使用せず、クリップで留めたりクリアファイルに挟んだりして書類をまとめた方が好ましいです。封筒の左下に赤文字で「履歴書在中」といった内容物の案内も忘れず記入しましょう。

郵送の場合は、先方の事業所名、部署、担当者名、自分の住所、氏名、連絡先とともに、送付書類の案内と採用検討のお願いを記入した「添え状」を同封しましょう。

封筒には「添え状」が1番前にくるように置いて、次に「履歴書」「職務経歴書」が続きます。

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